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2011年11月27日 日曜日

借入で必要な事業計画書の作り方 《売上高予測-1》

売上高予想は、やりたいお店の業種業態を考えながら算出することが大切です。算出方法は下記の通りです。

【1】考え方として、ベースになる売上高は1週間を基準に1ヶ月、1年と算出。
  次に、営業時間を決定し、曜日ごとに一時間単位で売上を予測します。

【2】売上の算出根拠は 

1.通常の飲食店の場合、1時間当りの売上予想額の計算式は、
  イ)客数=総客席数×回転率×満席率
  ロ)1時間当りの売上予想額=客数×客単価

 (1)総客数=お店全体の席数

 (2)回転率=1時間当りに客席が何回転ぐらいするのかを予想。

   居酒屋は滞在時間を考え、最低2時間は居ると想定すると1時間で
   1回転は困難なため、2時間で満席になるかどうかを予想する。

   例えば、
   50席のお店であれば、18時から19時は0.5回転とするとお店の客数は
   25名を集客することになり、19時から20時では残りの0.5回転が最高で
   25人となります。従って20時から21時は18時から19時に入ったお客
   様が何人帰られるかによって、お店にあとどれくらいの人が入るのかを
   想定するのです。
  

   レストランの場合は
   滞留時間(来店してから帰られる迄の時間)を1時間とした場合、最高に
   お客様が入っても1回転しかしません。
 

   うどん屋は滞留時間を30分とすると最大で2回転はするという計算になり
   ます。
     
 
 

 (3)満席率=椅子の稼動率を指します。

   例えば4名がけばかりのテーブル席があるお店で、カップルばかりが入る
   お店は稼働率が悪く回転率は50%に近づきます。なぜかと言うと、4名が
   けのテーブルに2名しか座らないと言うことは、4名がけを100とした場合、
   2名分の50%しか満席になっていないからです。
   従って、この回転率を上げるにはカウンター席や2名がけを多く作り、様々
   な人数に対応できる客席を作らなければなりません。
   
   

   飲食店の中で一番回転率が悪いとされている業態は、焼肉屋です。
   焼肉屋は無煙ロースターという機械を導入するお店が多いため、投資コスト
   も高くなり、予算がなければ、6名がけで焼くところ(ロースター)が1機だけ。
   テーブルもロースターがあるので固定式となり、可動式が多いカフェや
   レストランと比較すると満席率はかなり悪い状態になります。
   ですから、できるだけ予算をかけてロースターの台数とカウンターや4名がけ
   を多く設置することをお薦めします。

 (4)客数とは一時間当りに入るお客様の数

 (5)客単価=お客様一人当たりの単価を言います。
 
  
 
 

   一人のお客様が平均でいくらぐらい使うかを想定します。
   例えばファミリーレストランであれば、昼は900円、アイドルタイムは400円
   ディナーは1,200円~1,500円というように設定するのです。

2.弁当やファーストフードなどテイクアウトがあるお店についての売上げ予測
  イ)1時間当り1台のレジで何名さばけるかを考えます。
    例えば、ファーストフードのように注文してから提供までの時間が3分とした
    場合
  
    60分÷3分=20人 となります。
    従って1時間当り最大でも1台のレジで20人をさばくことになります。
  
 

  ロ)1台のレジで1時間20人×レジ回転率=客数
    客数×レジ単価=1時間当りの売上予測  となります。

 (1)レジ回転数とは20名を100%とした場合、1時間で何名さばけるかを想定しま
   す。
 

 (2)レジ単価とは、お客様1人の単価=客単価と同じですが、弁当やファースト
   フードのテイクアウトのお客様を考慮し、1名という概念でなく、1組という考え
   方で単価を想定します。
   (テイクアウトは1人で3個の弁当を購入することもあるからです)


次回は、売上高予測-2です。
   



投稿者 杉田浩二税理士事務所