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2013年5月10日 金曜日

業態を絞る

首都圏や地方の大都市圏のような人口の多い地域では、業態を絞り込んで成功している店が多いですね。
業態を絞るということは、客層を絞り込むということ。つまり、その店が何屋かはっきりさせ、特定の客層だけに向かって、徹底的にアピールすることです。

つまり、「差別化」することです。

例えば、養老の瀧が展開している「一軒め酒場」。
ここは、徹底して低価格にこだわっていますね。

そのため、人件費のかかる焼きとりをメニューからはずし、コストのかかるおしぼり、割り箸の箸袋、メニュー表の商品写真、入り口の自動扉などもなくしました。

こうして、徹底してコストを削減しています。

そのかわり、とにかく、昼から安く飲める。客単価は2,000円以内で、原価率は36%程度だそうです。

経営コンサルタントの故一倉 定先生は、小さな市場で大きな占有率こそ、優良会社になる近道である、と述べられています。

以下、「一倉定の経営心得」より引用です。

「一般に、中小企業は大きすぎる市場を狙いすぎる。たくさんの会社が狙うために、当然のこととして過当競争になっていく。そして、その中で苦戦し、低業績に泣くことになるのである。

賢い社長は自らの規模に合った市場を狙う。そこには強敵は少なく、弱小会社を相手に有利な戦いを進められるのである。『小さな市場で大きな占有率』こそ、優良会社になる近道なのである。

大きすぎる市場の場合には、市場の細分化を行って、細分化した市場の中で必要な占有率を確保していくのである、占有率の高い、細分化された市場をひとつずつ増加していく。言い換えると、自らの手で対象市場を小さくし、その中で大きな占有率を確保する、ということなのである。」

以上、引用です。

居酒屋と言っても、各店とも、メニューや価格帯、ターゲットとする顧客層などが異なるため、ひとくくりにすることはできません。
いかに自店の業態を細分化し、有利に戦っていくか、そこに勝機があるように思います。

個人店こそ、徹底的にこだわった店作りをして、そして、成功してほしい、と思います。








投稿者 杉田浩二税理士事務所